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社会との交流(4ページ) 分子研リポート2011 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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82 研究支援等

4-5 社会との交流

一般市民の方々に科学の面白さ・意義を伝えるとともに,科学コミュニティの健全な発展を促すような相互交流を 醸成するための取り組みは,ますます重要性を増している。分子科学研究所では,このようなアウトリーチ活動の一 環として,他機関との連携・共同により国内の広い範囲をカバーする事業,および,岡崎の地域性を重視した事業と いう2つのタイプを実施している。前者としては,自然科学研究機構シンポジウムならびに大学共同利用機関シンポ ジウムがあり,後者は分子科学フォーラム・岡崎市民大学講座等である。

4-5-1 自然科学研究機構シンポジウム

当シンポジウムは2006年より年2回のペースで実施され,下記のようにこれまでに計12回開催されている。 第1回:「見えてきた! 宇宙の謎。生命の謎。脳の謎。科学者が語る科学最前線」,サンケイプラザ(東京都千代

田区),2006年3月21日。

第2回:「爆発する光科学の世界—量子から生命体まで—」,東京国際フォーラム(東京都千代田区),2006年9月 24日。

第3回:「宇宙の核融合・地上の核融合」,東京国際フォーラム,2007年3月21日。

第4回:「生命の生存戦略 われわれ地球生命ファミリーは.いかにして.ここに.かくあるのか」,東京国際フォーラム, 2007年9月23日。

第5回:「解き明かされる脳の不思議」,東京国際フォーラム,2008年3月20日。 第6回:「宇宙究極の謎」,東京国際フォーラム,2008年9月23日。

第7回:「科学的発見とは何か 「泥沼」から突然「見晴らし台へ」」,東京国際フォーラム,2009年3月20日。 第8回:「脳が諸学を生み,諸学が脳を統合する」,学術総合センター一橋記念講堂,2009年9月23日。 第9回:「ビックリ 4D で見るサイエンスの革新」,東京国際フォーラム,2010年3月21日。

第10回:「多彩な地球の生命—宇宙に仲間はいるのか—」,学術総合センター一橋記念講堂,2010年10月10日。 第11回:「宇宙と生命—宇宙に仲間はいるのか II—」,ナディアパーク,2011年6月12日。

第12回:「知的生命の可能性—宇宙に仲間はいるのか III—」,東京国際フォーラム,2012年3月20日。

第9回までは,著名なジャーナリストであり本機構の経営協議会委員でもある立花隆氏が,提案・コーディネイト を担当された。第11回は,当初は例年通りに3月のお彼岸の時期に東京での開催を予定していたが,3月11日に東 北・関東地域が大震災に見舞われたために中止となり,改めて6月に名古屋で開催されたものである。急遽の変更を 受けて中部圏での初の開催となったことから,準備の面で多少の混乱もあったが,周知に対する努力の結果,例年並 みの参加者にお集まり頂けた。

本シンポジウムに対する分子科学研究所の関与は次の通りである。第1回において,「21世紀はイメージング・サ イエンスの時代」と銘打ったパネルディスカッション中で,岡本裕巳教授が「ナノの世界まで光で見えてしまう近接 場光学」というタイトルで講演を行った。第2回目は,講演会全体の企画を分子科学研究所が中心となって行った(詳 細は「分子研リポート2006」を参照)。第7回では,加藤晃一教授が自らの体験に基づいて「研究の醍醐味とは何か」 を伝える講演を行った。第11回では,大峯巖所長が「水の揺らめきの世界;揺らぎと反応と生命」というタイトル で講演を行った。また,講演会の開催と併せて,展示コーナーを設けてビデオやパネルを用いた説明を行なってきて いる。今後は,展示内容をさらに充実させるために,常設展示室に設置されている可搬式のグラフィックパネルや模 型を有効に利用するとともに,十分な説明要員を確保するために研究者の積極的な参加を促す。

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研究支援等 83

4-5-2 大学共同利用機関シンポジウム

本シンポジウムは,自然科学研究機構を含む4つの大学共同利用機関を構成する19の研究機関と宇宙科学研究所 が,総合研究大学院大学と合同で開催したものである。各研究機関が「知の拠点群」として果たしている役割と,研 究の推進を通じて切り拓かれた科学の広大なフロンティアの現状について,広く一般市民の方に紹介することを目指 している。2010年11月20日にベルサール秋葉原にて「万物は流転する」とのテーマのもとに第1回が開催され,. 2011年11月26日には同会場にて第2回「万物は流転する II」が開催された。分子科学研究所はブース展示に参加し, 先端的研究成果や分子科学に関連する基本事項の解説を行った。特に,第2回においては,常設展示室に設置されて いる 920MHz.NMR の半立体模型を持ち込んで,研究の現状に関する詳しい説明を行った。

4-5-3 分子科学フォーラム

当フォーラムは「分子科学の内容を他の分野の方々や一般市民にも知らせ,また,幅広い科学の話を分子研の研究 者が聞き自身の研究の展開に資するように」との趣旨のもとに,1996年より実施されている。豊田理化学研究所と 共催となっており,年度毎に年間計画を豊田理化学研究所の理事会に提出している。2008年度よりは,一般市民の 方々に科学の面白さ・楽しさを伝える「市民一般公開講座」として新たに位置づけられ,2009年度には,一元的で 効率的な活動の展開を目指して,広報室を中心とした実施体制の整備を進めた。この際,講演回数をこれまでの年6 回から4回に変更し,密度の高い講座を開講することで,より魅力的な『分子科学フォーラム』の実現を図った。以来, 幅広い分野で先導的な立場におられる研究者や技術者を講師としてお招きし,多様なテーマで講演を実施している。

本年度の実施状況は以下の通り。

回 開催日 テーマ 講演者

89 2011.. 6.10 宇宙の創生とマルチバース

佐藤 勝彦

 (自然科学研究機構長)

90 2011.. 8.. 6

ビールのアート&サイエンス

—麦とホップが生み出すおいしさの秘密—

渡  淳二

 (サッポロビール株式会社取締役執行役員)

91 2011.11.28 粘菌の賢さを探る

中垣 俊之

 (公立はこだて未来大学教授)

92 2012.. 2.. 3

エネルギー問題の解決は科学者の使命

—次世代の太陽電池の話—

平本 昌宏

 (分子科学研究所教授)

4-5-4 分子研コロキウム

分子研コロキウムは既に800回を越える歴史のあるセミナーであり,元々のコロキウムの趣旨は,全ての教授,准 教授(当時は助教授)が参加し,各人の専門分野を越えて学問的な刺激を受ける場を提供することであった。しかし, 数年少し前程度からその趣旨が薄れてきており,自分の研究内容に関係するセミナーのみ聴講し,専門外の講演には 関知しないとの風潮が少なからず広まってしまった。このような聴講スタイルであれば通常の研究セミナーや学会発 表でその目的は達成可能である。コロキウムの立ち上げ当時とは,スタッフの数も研究分野の広がりも大きく異なる ことは事実であるが,やはり当初の趣旨に立ち返りコロキウムの存在意義を再度高めるべく,2010年度から分子研 コロキウムの改革に着手した。分子研に関連する研究分野の最先端で自ら先陣を切って研究をされている方々を講師 としてお招きし,多くの教授・准教授が参加できるように,毎月第3金曜日に開催される教授会議終了後にコロキウ ムを行うことを原則とした。講演者の先生には通常の研究発表よりも研究の背景や今後の展開等の大局的な内容を多

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84 研究支援等

めに話して頂き,講演者・参加者の皆で深く自由に議論できるある種のブレーンストーミングの様な場を提供できる ことを目指している。コロキウム終了後には飲み物を片手にリラックスした雰囲気で更に議論を掘り下げるような懇 談会も毎回開催している。

以下は2011年度(2月まで)に行われた分子研コロキウムの一覧である。

回 開催日 テーマ 講演者

828 2011.. 5.20

Cooling and Trapping of Molecules with Buffer Gases

Prof..J ohn.D oyle

(D epartment. of. P hy si c s. and. H arv ard- M I T . C enter.for.Ultracold.A toms,.Harvard.University,. 京都大学大学院理学研究科客員教授)

829 2011.. 6.17

Kinetic Assembly of Porous Coordination Networks

Prof..Masaki.K awano

(D i v i si on. of. A dv anc ed. M ateri al s. S c i enc e,. Pohang. University. of. S cience. and. T echnology. (POS T E C H),.Pohang(S outh.K orea))

830 2011.. 7.15 「時間」の生命科学

上田 泰己

(理化学研究所発生・再生科学総合研究セン ターシステムバイオロジー研究プロジェク トリーダー)

831 2011.10.24

フォトニック・ナノ構造による光制御の現状

— 基 礎 か ら, 大 面 積 レ ー ザ・ 太 陽 光 発 電への展開まで—

野田  進

 (京都大学工学研究科教授)

832 2012.. 1.16

Direct Observation of Glassy Dynamics with Sub-Nanometer Resolution

Prof..Martin.Gruebele

 (University.of.Illinois,.Urbana-C hampaign)

833 2012.. 2.. 8

Real Complexity: Dynamics and Kinetics in Ever So Many Dimensions

Prof..R ..S tephen.B erry

 (T he.University.of.C hicago)

4-5-5 岡崎市民大学講座

岡崎市教育委員会が,生涯学習の一環として岡崎市民(定員 1,500 人)を対象として開講するもので,岡崎3機関 の研究所が持ち回りで講師を担当している。

分子科学研究所が担当して行ったものは以下のとおりである。

開催年度 講 師 テーマ

1975 年度 赤松 秀雄 化学と文明 1976 年度 井口 洋夫 分子の科学

1980 年度 廣田 榮治 分子・その形とふるまい 1981 年度 諸熊 奎治 くらしの中のコンピュータ 1982 年度 長倉 三郎 分子の世界

1983 年度 岩村  秀 物の性質は何できまるか 1987 年度 齋藤 一夫 生活を変える新材料 1988 年度 井口 洋夫 分子の世界

1991 年度 吉原經太郎 光とくらし 1994 年度 伊藤 光男 分子の動き 1997 年度 齋藤 修二 分子で宇宙を見る

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研究支援等 85 2000 年度 茅  幸二 原子・分子から生命体までの科学

2003 年度 北川 禎三 からだで活躍する金属イオン

2006 年度 中村 宏樹 分子の科学,独創性,そして東洋哲学 2009 年度 平田 文男 生命活動における『水』の働き

4-5-6 その他

(1) 岡崎商工会議所(岡崎ものづくり推進協議会)との連携

岡崎商工会議所は,産学官連携活動を通じて地元製造業の活性化と競争力向上を目的に「岡崎ものづくり推進協議 会」を設立し,多くの事業を行っている。この協議会と自然科学研究機構岡崎3研究所との連携事業の一環で,会員 である市内の中小企業との交流会を,平成19年度から行っている。これらは主に技術課の機器開発班と電子機器・ ガラス機器開発班が中心となって対応し,交流会によって出来あがった協力体制は現在も継続している。また,平成 22年度は隔年で開催される「岡崎ものづくりフェア2010」へ大学・研究機関として参加出展した。

(2) コミュニティサテライトオフィス講演会

岡崎大学懇話会(市内4大学で構成)・岡崎商工会議所が運営するコミュニティサテライトオフィスにおいて,地 域社会や地域産業の活性化に還元する主旨で一般市民及び企業関係者を対象として実施している。

開催日 テーマ 講 師

2009..1.15

分 子 を 活 用 す る 近 未 来 技 術 〜 分 子 科 学 研 究 所 が 関 与 す る エ ネ ル ギー問題や環境問題等への取組み〜

西  信之 教 授

2010..1.19 次世代の太陽電池について 平本 昌宏 教 授

参照

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